不妊用語集

不妊用語集

不妊用語集Resume

症状・病態

卵巣機能不全(卵巣機能低下症)

卵巣機能がうまく働かないために月経周期の異常や排卵障害が引き起こされている状態です。原因は様々で、大きな精神的ストレスや無理なダイエットによるホルモンバランスの乱れなどによっても卵巣機能が低下します。

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)

卵巣内に多数の卵胞が確認され、それらがうまく発育せずに排卵障害が起こる病態です。排卵障害による月経不順や無月経を示すこともあります。男性ホルモンが高値である場合やFSHが正常でLHが高値である場合が多いです。

早発卵巣不全(POF)、早発閉経(POI)

40歳以前の閉経や続発性無月経を示す病態です。ゴナドトロピンが高値でエストロゲンが低値となります。

卵巣過剰刺激症候群(OHSS)

排卵誘発剤を使用した場合は卵巣内に複数個の卵胞が形成されます。卵巣過剰刺激症候群(OHSS)は、多数の卵胞形成によって卵巣自体が腫れることによる腹痛と、随伴して出現する腹水貯留による腹部圧迫感を主症状とする病態です。症状の程度は、薬剤の種類と投与量そして発症した人の体質(たとえば多嚢胞性卵巣症候群)や薬剤への感受性によって異なります。発症中の妊娠は重症化しやすいため、ARTを行う際、排卵誘発剤により卵胞が多数発育した場合は、その採卵周期は新鮮胚移植はせず、受精卵(胚)を全て凍結保存します。

子宮奇形

子宮内腔が変形しているため流産が多くなるとされています。中隔子宮、双角子宮などがあります。

子宮筋腫

子宮の筋層や粘膜下等にできる良性の腫瘍のことです。筋腫の大きさや生じている部位により妊娠しにくい状態になります。

子宮内膜症

子宮内膜組織が卵巣や子宮の外側など、本来の子宮内腔以外で増殖する病気です。子宮の筋層内に生じたものを子宮腺筋症、卵巣内に生じたものをチョコレート嚢胞といいます。子宮内膜と同様に月経周期に合わせて増殖と出血を繰り返します。しかし、通常の経血のように出口がないために血腫となったり、まわりの器官を癒着させて慢性的な激痛が起きたりします。卵巣周囲に癒着が生じていると排卵された卵子が卵管に取り込まれにくくなるために不妊症になります。

子宮腺筋症

子宮内膜症の一種で、子宮内膜組織が子宮筋層内で増殖している状態です。

チョコレート嚢胞

子宮内膜症の一種で、子宮内膜組織が卵巣内で増殖している状態です。月経周期に合わせて起こる出血は卵巣内に嚢胞を作り、中に溜まった経血が時間経過によって酸化し、まるで溶けたチョコレートのようになることからチョコレート嚢胞という名前がつけられました。

子宮内膜ポリープ

子宮内膜組織が何らかの原因で異常増殖し、子宮内腔に突出したポリープのことです。一般的には良性腫瘍であることがほとんどですが、ポリープの大きさや生じている部位により妊娠しにくい状態になります。

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