妊娠前や妊娠中、出産前後の女性は、通常よりもビタミンやミネラルといった栄養素の必要量が増加します。母子ともに健康な出産を迎えるためには、幅広い栄養素をバランスよく摂取することが重要です。しかし、現代の日本人女性は、多くの栄養素において摂取量が不足しがちです。特に重要とされている葉酸と鉄分では、摂取量が推奨量の半分にも達していないといわれています。

 

妊婦の１日の推奨葉酸摂取量は480μgといわれていますが、妊娠を計画中の女性や妊娠の可能性がある女性では、さらに多くの葉酸が必要と言われています。しかし、葉酸を多く含むことで有名なほうれん草やアスパラガス、アボカドといった食品を大量に摂取しても、葉酸の吸収率は葉酸サプリメントの約4分の1ともいわれており、食事のみで推奨葉酸摂取量を補うことはとても困難です。また鉄分についても、妊婦の推奨鉄分摂取量は21.5mgといわれており、これも食事のみで補うことは困難です。